
睡眠不足はシミの原因!睡眠時間の必要性とは?
睡眠不足とシミの関係、ご存じですか?
シミが気になり、肌のケアに余念がないつもりでも、睡眠をおろそかにしている人は案外多いものです。毎日忙しくてやることが満載だと、そのしわ寄せがどうしても「睡眠時間」を削ることになりがちです。
しかし睡眠時間を削った影響は、決して少なくはないんですよ。それは肌のシミを生み出すことに繋がってしまうのです。
今回はシミを予防するという観点から、睡眠不足が肌に及ぼす影響と、睡眠時間や睡眠時間についてお伝えします。
シミの元は何?
シミが発生する元は、どんな症状なのでしょうか?
シミとはそもそも、皮膚の中にメラニンが蓄積されて、周囲の地肌よりも色が濃くなる部分のことをいいます。
まず皮膚の内部にはメラニンを作り出す「メラサイト」というところがあり、肌が紫外線を浴びると、このメラサイトが活発になるんですね。そうするとメラニンを過剰に作りだしてしまい、これが「日やけ」となります。
この日やけがシミの元となるのです。
シミの原因はターンオーバーの乱れ
日やけした肌では、健康な人はしばらくすると元の肌の色に戻ります。これは「ターンオーバー」というサイクルのお蔭なんですね。
肌の構造は外側から順に、角質層、顆粒層、有棘層、基底層という4つの層を形成しています。そして基底層の細胞が上の層に徐々に押し上げられて、一番上に達したのちに剥がれ落ちます。この一連のサイクルをターンオーバーと呼ぶのです。
通常、肌はターンオーバーが正常に行われることで健康状態を保っていますが、紫外線ダメージが溜まるとメラニンが過剰になり、ターンオーバーが乱れがちになります。
その結果、メラニンが皮膚の内部に蓄積してしまい、これがシミになってしまうのですね。
睡眠不足とシミとの関係性
睡眠不足が続くと、目のクマ、肌のくすみ、ニキビなどの肌のトラブルが起きますよね。
肌は日中に、紫外線や乾燥、その他のいろいろな外部からの刺激によってダメージを受けます。その都度、ダメージを極力受けないようにしたり、栄養補給することは肌をケアすることは大切です。しかしそれはあくまで予防です。
肌の組織を美しく健康に保つ働きは、睡眠時に一番活発になるんです。肌の細胞は、眠っているときに再生されるんです。
ですから睡眠不足が肌の再生、つまり生まれ変わりを妨げてしまうんです。そのために一定の睡眠時間は必要です。
ではここから、睡眠不足がどのようにシミに影響するのかを、具体的に紹介しますね。
睡眠不足による成長ホルモンの減少
睡眠不足は、肌にとって重要な成長ホルモンの分泌を減少させます。
成長ホルモンには、肌組織の修復・再生・保湿・新陳代謝などの大事な役割があります。成長ホルモンが正常に分泌されていれば、肌は若々しく、みずみずしく潤った状態を維持しやすくなります。
そして成長ホルモンは脳下垂体から分泌されますが、その分泌が最も活発になるのが睡眠中で、とくに熟睡しているときです。
睡眠に入ってから3~4時間くらいは、肌のゴールデンタイムと呼ばれるほど、美肌には大切な時間です。この時間が妨げられると、成長ホルモンの分泌が乱れてしまうのですね。
ですから睡眠不足や浅い眠りが続くことは、ストレートに肌にダメージを与えると言えるでしょう。
睡眠不足で起こるターンオーバーの乱れ
肌の健康を維持するために、ターンオーバーのサイクルがありますが、睡眠不足はターンオーバーの乱れの原因になります。
健康な肌であれば、ターンオーバーは通常28日前後の周期で繰り返され、肌は新しく作られます。
しかし睡眠不足になると、成長ホルモンの分泌量が減少し、さらにターンオーバーのサイクルを乱すことに繋がってしまうのです。それは肌の新陳代謝がスムーズには行われなくなってしまうことを意味します。
睡眠不足があっては、当然日々の生活ペースが乱れますから、肌の再生サイクルが乱れることに直結するわけです。
睡眠不足による女性ホルモンの減少
睡眠不足により、女性ホルモンのエストロゲンが減少し、それが肌には悪影響を及ぼします。
エストロゲンは「美のホルモン」と呼ばれ、女性の美しさのカギになるホルモンです。女性らしい体つきをつくったり、女性の美と健康の全般に作用するホルモンで、当然肌にもシミにも深く関与します。
しかし睡眠不足で自律神経のバランスが崩れることが原因で、エストロゲンの分泌が乱れます。さらに生理周期での体調の変化もありますから、余計に質の良い睡眠を心がけることが、シミの予防と改善に繋がるわけです。
女性の体はとてもデリケートですから、「たかが睡眠不足」とあなどってはいけません。
睡眠不足によるさまざまなホルモンの減少
睡眠時には、成長ホルモンや女性ホルモン以外にも、さまざまなホルモンが分泌されていて、睡眠不足はそれらのホルモンの分泌も低下させてしまいます。
例えば体内時計に作用し、自然な眠りに導いてくれる「メラトニン」というホルモンがあります。このホルモンもまた睡眠不足で減少してしまうのです。別名「睡眠ホルモン」とも呼ばれているんですよ。
メラトニンには抗酸化作用があり、肌の新陳代謝を促してくれたり、老化防止にも役立つと考えられており、このホルモンの減少は、シミにも影響を及ぼすわけです。
また「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンも睡眠不足で減少しがちです。セロトニン不足は自律神経を乱し、ストレスにも弱くなり、ターンオーバーの乱れや肌の老化にもつながります。
睡眠不足は、シミ予防になるホルモンを、ほぼ減少させてしまうのですね。
睡眠不足からくるストレスの影響
睡眠不足によるストレスの影響も、肌トラブルを招きます。
まず睡眠不足は交感神経を刺激し、それによって男性ホルモンの分泌が増えることになります。男性ホルモンの分泌が増えると、皮脂の分泌が過剰になったり、肌の角質の柔軟性が失われて、シミ・ニキビ・肌荒れの原因にも。さらに皮膚のバリア機能も低下してしまうのです。
睡眠不足そのものがストレスのひとつの要因になり、それが肌トラブル、そしてシミを作ってしまうのです。
またその他にもストレスを抱えている場合は、ストレスが何重にも重なって悪循環となり、肌のダメージはより大きいものになってしまいます。
ここまでで、睡眠不足が肌に与えるさまざまな影響を紹介しました。
では、良い睡眠時間というのはあるのでしょうか?
良い睡眠時間とは?
よい睡眠時間とは、一般的によく耳にする7~8時間というのが絶対ではありません。
適正な睡眠時間は、年齢や体質、日常の生活スタイルで変わってくるのです。
例えば、赤ちゃんでしたらほとんど寝て過ごし、10歳未満では10時間くらい。10代で8時間、20代で7時間、60代で6時間と、年齢を重ねるごとに減ってくる傾向があると言われています。
またアスリートなどの肉体的に強い負荷のかかる人の場合や、体調不良・ストレス過剰でも、長い睡眠時間が必要になるケースもあるでしょう。
また昼間に仮眠をとれるかどうかでも変わってきますし、その人の生活スタイルで、時間には差が出てくるのです。
睡眠時間はより短くできる?
効率よく生きるために、睡眠時間をより短くしていくことはできるのでしょうか?
世の中には「平均睡眠時間が3時間くらいでも大丈夫」という人が稀にいますが、それがすべての人に当てはまるとは言えません。
睡眠はレム睡眠(浅い眠り)とノンレム睡眠(深い眠り)が繰り返され、この1サイクルは約90分で構成されます。そのサイクルが4~6回あって、一晩の睡眠になります。そうすると5サイクルの7~7.5時間で人は自然に目が覚めやすいのですね。
それが4回のサイクルだと6時間になります。
ですから睡眠時間は6時間は確保したいですね。一般的には7~7.5時間をひとつの目安として、あとは個人によっての微調整が必要ではないでしょうか。
寝て起きたとき、翌日、快適に過ごせるかどうかを探っていき、最適な時間を見つけていくのが良いです。
「睡眠時間をどんどん削って何かしよう」という習慣は避けましょう。
睡眠不足を解消してシミ予防
今回は、シミ予防の観点から、睡眠不足と肌の関連についてお伝えしました。
睡眠不足が肌には良くないと良く言われてはいますが、改めてシミの予防と改善のために「睡眠」を大事にしたいですよね。
シミが気になるのはとくに顔です。ひとつのシミがあるかないかで、見た目年齢や、美しさの印象がガラッと変わってしまいます。いつもシミが気になって、それがストレスを招けば、さらに肌には良くないという負のスパイラルに陥ってしまいます。
シミのことなどで悩まず、常に若々しいフレッシュな肌のあなたでいたいですよね。
そのために、あなたの睡眠を今一度、見直してみてはいかがでしょうか?